普通の鳥のあれこれが分かる一冊「スズメ――つかず・はなれず・二千年」 [読書(鳥関係)]
挿絵が、あのとりぱんのとりのなん子さんが書いたと、一部で話題になっているこの本をご紹介します。
ある一種類の鳥のことをみなさんはどれくらい知っているでしょうか。鳥が好きな人にとってみれば、観察できる場所は何処其所ということであったり、面白い行動や食生活を見聞きしたことがあるとか、どのくらいその種類が貴重か、などといった事柄があげられるとおもいます。しかし普通によく見られる種類のことはどのくらい知ってるでしょうか。ということで、スズメの本です。
サブタイトルに見られるように、スズメは2000年近く前の文章や短歌などにも記載されているそうで、ごく普通の種です。そのスズメの素顔はなかなか知られていないと思います。また、スズメと他の種類の見分けがつかないという人がいるかもしれません。
前書「スズメの謎: 身近な野鳥が減っている!?」ではスズメの生態やそのしらべ方について書かれていましたが、本書では、スズメの営巣場所から冬の間の暮らしぶり、天敵まで様々な生態についてより分かりやすく多くの写真やイラストで紹介し、また古い文書や絵画に描かれたスズメのことや農業とスズメのことなど、人とスズメの関わりについて知ることができます。また、スズメに似てるけどスズメじゃない鳥が身近にいろいろいることが解説されています。
文化的な面ではスズメを名脇役として紹介し、いろいろなところにスズメが登場してくることが紹介されています。神社の名前になっていて崇められたり、逆に捕まえて食料として食べられていたこと、また殺生を償うための放生会にまで様々。文化的側面では、生き物を大事にしようと諭してきたことが垣間見えます。それだけ身近な鳥だったことが分かるでしょう。また絵画や短歌などに出てくると言うのが分かると、展覧会でもどこかに鳥が出て来ないか、もっと気になってくるかもしれません。今までバードウォッチングでしかスズメを見たことがない人にも楽しめると思います。
逆にスズメが人のことをどう思ってるのかとか、スズメが酒に酔うのかなど、素朴な疑問にも答えているなど、友人知人に教えたくなるような話題が豊富に載っています。もちろん個体数減少のことにも触れられています。詳しくは本書で。
街を歩くにもスズメの姿や建物のスキマなど、本書を読んだら余計気になってくるかもしれませんね。読んだ後は、スズメのことが少し違って見えるかも。
スズメ――つかず・はなれず・二千年 (岩波科学ライブラリー〈生きもの〉)
- 作者: 三上 修
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/10/05
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ある一種類の鳥のことをみなさんはどれくらい知っているでしょうか。鳥が好きな人にとってみれば、観察できる場所は何処其所ということであったり、面白い行動や食生活を見聞きしたことがあるとか、どのくらいその種類が貴重か、などといった事柄があげられるとおもいます。しかし普通によく見られる種類のことはどのくらい知ってるでしょうか。ということで、スズメの本です。
サブタイトルに見られるように、スズメは2000年近く前の文章や短歌などにも記載されているそうで、ごく普通の種です。そのスズメの素顔はなかなか知られていないと思います。また、スズメと他の種類の見分けがつかないという人がいるかもしれません。
前書「スズメの謎: 身近な野鳥が減っている!?」ではスズメの生態やそのしらべ方について書かれていましたが、本書では、スズメの営巣場所から冬の間の暮らしぶり、天敵まで様々な生態についてより分かりやすく多くの写真やイラストで紹介し、また古い文書や絵画に描かれたスズメのことや農業とスズメのことなど、人とスズメの関わりについて知ることができます。また、スズメに似てるけどスズメじゃない鳥が身近にいろいろいることが解説されています。
文化的な面ではスズメを名脇役として紹介し、いろいろなところにスズメが登場してくることが紹介されています。神社の名前になっていて崇められたり、逆に捕まえて食料として食べられていたこと、また殺生を償うための放生会にまで様々。文化的側面では、生き物を大事にしようと諭してきたことが垣間見えます。それだけ身近な鳥だったことが分かるでしょう。また絵画や短歌などに出てくると言うのが分かると、展覧会でもどこかに鳥が出て来ないか、もっと気になってくるかもしれません。今までバードウォッチングでしかスズメを見たことがない人にも楽しめると思います。
逆にスズメが人のことをどう思ってるのかとか、スズメが酒に酔うのかなど、素朴な疑問にも答えているなど、友人知人に教えたくなるような話題が豊富に載っています。もちろん個体数減少のことにも触れられています。詳しくは本書で。
街を歩くにもスズメの姿や建物のスキマなど、本書を読んだら余計気になってくるかもしれませんね。読んだ後は、スズメのことが少し違って見えるかも。
タグ:スズメ
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