動物学者の、けものフレンズ視聴記 [日記]
深夜帯での放送にも関わらずネットから話題になり、続編も期待されているアニメ「けものフレンズ」の話を、動物学の講師をやっている立場から感想など...
このアニメはどういう内容かと言うと、公式ページを見ていただくと早いですが、元々はアニメ主体ではなく、イラストを元にアプリなどのゲームも含めたマルチメディアミックスのプロジェクトです。テレビは2017年1月〜3月に12話構成で放送されました。
けものフレンズ
http://kemono-friends.jp
舞台はジャパリパークという、火山島に世界中の動物を集めた架空の巨大動物園で、閉園した後なのか、なぜか人が作ったものが廃墟として残されています。ストーリーは、サーバルと人との出会い(この場では人とは言及していなくて、かばんと名付けられる)からスタートし、パークのことを知るラッキービースト(ボス)と一緒にかばんが何の動物かを探る旅へ。その間にいろいろな動物たちに出会い、知恵を絞って問題を解決して、お互いを認め合い、かけがえのない友達たちをつくっていきます。それからもうひとつ、島を進んで行くと、なぜか動物やかばんを攻撃してくるセルリアンを解明するというストーリーもあります。
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動物たちは、火山から噴出するサンドスターに当たると少女化してアニマルガールになるという設定です(それが可愛いので見始めた人もいるのでは?)。アニマルガールは単なる動物の擬人化ではなく、それぞれの体の特徴を服装や髪型で残していて、それぞれのキャラ付けは生息地や行動を元にしているのだそう。そして、アニマルガールに食う食われるの関係はなくて、みんな、ジャパリまんを食べる。繁殖活動の描写もほぼない(巣作りの話として巣は出てくる)。その種類は群れる種類でも一種ひとりずつ登場しています(何かあったりすると数種(数人)集まって問題に対処する)。
こちらのインタビューを読むと、発想の原点は海外の動物園だそう(そして、主人公の一人のサーバルが最初に描かれたらしいです)。
本物の動物こそが原作者。「けものフレンズ」コンセプトデザイン吉崎観音インタビュー | WebNewtype
https://webnewtype.com/report/article/104436/
確かに動物園に行くと、飼育頭数には限りがあり、その種=飼育個体という視点で見られていると思います。けものフレンズでも、テロップで種の説明があり、行動でキャラ付けするというのは動物園的かもしれません(学者が分類するときに姿形を手掛かりに分類するというのは言及なし)。また、アニメなので、生態学などでよくある複雑系の話はなるべく排除して(植生とか生態系に関わることなど少し専門的なことも言ってるけど、だいぶ端折ってるとこもある)、キャラクターやストーリーが比較的分かりやすくしているのではないでしょうか。ゲームから発展してきたというのもあるでしょう。
だた、動物をモチーフにしただけではなく、飼育施設などにインタビューした音声もあって、実際の動物のことについて飼育員ならではの話も聞けます。原作は動物なので、もっと動物の素晴らしさを知ってほしいという意図も垣間見えます。動物園のツイッターも熱心にツイートしていましたね。
けものフレンズを見て、実際の動物園にモチーフになった動物を見に行く人も増えているんだとか。人は動物園は一生に3回行く(こどものころ、デートの時、子育ての時)と言われてきていましたが、何かの動物を見ることを目的に、さらに特定の行動を見たいとなっていくと、繰り返し動物園に出かけるようになってくるかもしれません。(アニメで知って飼い始めるという現象に似てますが、けものフレンズでは肉食獣が多いので飼育には制限がある)
私は大学で必修の動物学を担当しているので、教える時は導入で入りやすくするように工夫しているつもりです。複雑系があることはもちろん話しますが、それは話の後のほうに。まずはテーマを絞って、確実に見られて分かる、ということが重要かと。けものフレンズのような入り口から動物をキャラづけしていくのも、動物を親しむには良いヒントになるでしょう。
実は第1話をTVでたまたまチラ見した時に、良くある少女系アニメなんだけど動物擬人化して、しかもなんか展開が少し早いなぁぐらいに思っていたのですが、数週間後にそういうストーリーだとネットから知り、毎週見ることに...。逆に、あまりこういうストーリーものを見ない私にとっては伏線がいくつかあるのが複雑系に感じたりしますが、伏線があってもしつこい感じはなく、ネットからの手掛かりを得て謎解きで引き込まれたり、だいぶ楽しんで見ることができました。
続編ではさらに鳥モチーフのアニマルガールも出てくるみたいなので、楽しみですね。
こんなのもあります↓
【3月28日更新】ようこそジャパリパークへ!考察ってたーのしー! #けものフレンズ 関連まとめ - Togetterまとめ
https://togetter.com/li/1081107
話題沸騰中の『けものフレンズ』、プロジェクトチームに初インタビュー! 誕生秘話からブーム到来までの歴史など「すごーい!」の連続3万字の大ボリューム | アニメイトタイムズ
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1488452395&image_share=1
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このアニメはどういう内容かと言うと、公式ページを見ていただくと早いですが、元々はアニメ主体ではなく、イラストを元にアプリなどのゲームも含めたマルチメディアミックスのプロジェクトです。テレビは2017年1月〜3月に12話構成で放送されました。
けものフレンズ
http://kemono-friends.jp
遂に本日特番OAです「けものだらけの新春!サマーパーティー」テレビ東京&テレビ大阪:本日深夜2時30分~、テレビ愛知:本日深夜3時10分~
— けものフレンズ@公式アカウント (@kemo_anime) 2017年1月3日
AT-X:2017年1月4日(水)深夜0時30分~ 詳細は→ https://t.co/RkK0Uvz2OT #けもフレ
舞台はジャパリパークという、火山島に世界中の動物を集めた架空の巨大動物園で、閉園した後なのか、なぜか人が作ったものが廃墟として残されています。ストーリーは、サーバルと人との出会い(この場では人とは言及していなくて、かばんと名付けられる)からスタートし、パークのことを知るラッキービースト(ボス)と一緒にかばんが何の動物かを探る旅へ。その間にいろいろな動物たちに出会い、知恵を絞って問題を解決して、お互いを認め合い、かけがえのない友達たちをつくっていきます。それからもうひとつ、島を進んで行くと、なぜか動物やかばんを攻撃してくるセルリアンを解明するというストーリーもあります。
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動物たちは、火山から噴出するサンドスターに当たると少女化してアニマルガールになるという設定です(それが可愛いので見始めた人もいるのでは?)。アニマルガールは単なる動物の擬人化ではなく、それぞれの体の特徴を服装や髪型で残していて、それぞれのキャラ付けは生息地や行動を元にしているのだそう。そして、アニマルガールに食う食われるの関係はなくて、みんな、ジャパリまんを食べる。繁殖活動の描写もほぼない(巣作りの話として巣は出てくる)。その種類は群れる種類でも一種ひとりずつ登場しています(何かあったりすると数種(数人)集まって問題に対処する)。
こちらのインタビューを読むと、発想の原点は海外の動物園だそう(そして、主人公の一人のサーバルが最初に描かれたらしいです)。
本物の動物こそが原作者。「けものフレンズ」コンセプトデザイン吉崎観音インタビュー | WebNewtype
https://webnewtype.com/report/article/104436/
確かに動物園に行くと、飼育頭数には限りがあり、その種=飼育個体という視点で見られていると思います。けものフレンズでも、テロップで種の説明があり、行動でキャラ付けするというのは動物園的かもしれません(学者が分類するときに姿形を手掛かりに分類するというのは言及なし)。また、アニメなので、生態学などでよくある複雑系の話はなるべく排除して(植生とか生態系に関わることなど少し専門的なことも言ってるけど、だいぶ端折ってるとこもある)、キャラクターやストーリーが比較的分かりやすくしているのではないでしょうか。ゲームから発展してきたというのもあるでしょう。
だた、動物をモチーフにしただけではなく、飼育施設などにインタビューした音声もあって、実際の動物のことについて飼育員ならではの話も聞けます。原作は動物なので、もっと動物の素晴らしさを知ってほしいという意図も垣間見えます。動物園のツイッターも熱心にツイートしていましたね。
サーバル…ジャンプ!
— 東京ズーネット[公式] (@TokyoZooNet_PR) 2017年3月17日
本編約1分は、東京ズーネットBBの最新動画をどうぞ!☞https://t.co/gWID9Be6gL pic.twitter.com/7Xy66qQE9o
けものフレンズを見て、実際の動物園にモチーフになった動物を見に行く人も増えているんだとか。人は動物園は一生に3回行く(こどものころ、デートの時、子育ての時)と言われてきていましたが、何かの動物を見ることを目的に、さらに特定の行動を見たいとなっていくと、繰り返し動物園に出かけるようになってくるかもしれません。(アニメで知って飼い始めるという現象に似てますが、けものフレンズでは肉食獣が多いので飼育には制限がある)
私は大学で必修の動物学を担当しているので、教える時は導入で入りやすくするように工夫しているつもりです。複雑系があることはもちろん話しますが、それは話の後のほうに。まずはテーマを絞って、確実に見られて分かる、ということが重要かと。けものフレンズのような入り口から動物をキャラづけしていくのも、動物を親しむには良いヒントになるでしょう。
実は第1話をTVでたまたまチラ見した時に、良くある少女系アニメなんだけど動物擬人化して、しかもなんか展開が少し早いなぁぐらいに思っていたのですが、数週間後にそういうストーリーだとネットから知り、毎週見ることに...。逆に、あまりこういうストーリーものを見ない私にとっては伏線がいくつかあるのが複雑系に感じたりしますが、伏線があってもしつこい感じはなく、ネットからの手掛かりを得て謎解きで引き込まれたり、だいぶ楽しんで見ることができました。
続編ではさらに鳥モチーフのアニマルガールも出てくるみたいなので、楽しみですね。
「けものフレンズ」の最新情報を発表いたしました。
— けものフレンズ@公式アカウント (@kemo_anime) 2017年3月29日
詳しくは、リンク先にてリリース記事をご覧くださいませ! https://t.co/5WrcNfbGry#けものフレンズ
こんなのもあります↓
【3月28日更新】ようこそジャパリパークへ!考察ってたーのしー! #けものフレンズ 関連まとめ - Togetterまとめ
https://togetter.com/li/1081107
話題沸騰中の『けものフレンズ』、プロジェクトチームに初インタビュー! 誕生秘話からブーム到来までの歴史など「すごーい!」の連続3万字の大ボリューム | アニメイトタイムズ
http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1488452395&image_share=1
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けものフレンズ ‐ようこそジャパリパークへ!‐ (1) (角川コミックス・エース)
- 作者: フライ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/12/26
- メディア: コミック
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