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ダーウィン展 [日記]

今日は、国立科学博物館本館で開催されているダーウィン展が今日まで、ということで見に行ってきました。

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新幹線が東京始発になって、上野をほとんど使っていなかったのと、科学博物館の本館にあまり用事がなかった(新宿分館や自然教育園には多少あった)ので、かなり久しぶりに行ったというわけ。

入館料は都内の指定の大学に在籍する大学生だと割引になるということだったのですが、名前の変わる前の大学の籍なので、指定の大学とは思われず...。「前の大学の名前です!」と何回か説明して、ようやく割引に(割引料金800円)。

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それはともかく、ダーウィン展の会場に入ると、通路を埋め尽くす人!そこそこスペースは広くとられているようですが、こんなに興味のある人がいたのかと思うほどのお客さんでいっぱいでした。

展示は、ダーウインの生涯をたどりながら、進化論や自然選択がどのようにして生まれたのかを解説していました。標本や実物動物の展示、研究に使われていた道具、手紙などが多く展示されていて、なかなか見応えがありました。

展示の中で、ダーウィンの祖父が、「生命は1本の糸のようなものからはじまった」と言っていたというのは、知りませんでした。子どものころから、進化論の下地があった、ということでしょうか。また、学生の頃は勉強が嫌いで、生きもの採集に忙しかったというのも、生きもの好きの知人を見ているようで、なるほどと思いました。

それから、ビーグル号に同乗(自然史家として誘われた)して非常に多くの生きものに出会っていて、また地質のサンプルの方が多かったそうです。それを整理し、記述しているのは、やはりすばらしいことだと思いました。また最近私が読んだ「考え方をどう整理するか」という内容の本と似ていると思いました。

進化論が生まれる前には、種の分類は確立されていましたが、種がどのような道筋で生まれてきたか、ということはあまり議論されていませんでした。それにダーウィンが注目したのは、同所的または異所的に、もしくは化石種と現生種で似たような形の生物種があるということでした。そして、別種であっても同じ種類から分かれたと気がついたことが進化論のスタートだったというわけ。

種が変化して行くことに気がつくには、多くの事実や生きもののことを知っているということと、それを元にして疑問を持つことだと改めて思いました。生きものがたくさんいるとか、進化の道筋はこうだった、という知識だけで終わらず、考え方の道筋を考えさせられる展示で刺激的でした。

それからヨーロッパでは、自然への興味は15世紀、16世紀には王侯貴族や富裕層の間で既にあった、というのは現代に似ているかもしれません。それでも、世の中での生きものの興味は、派手なものや突飛な姿のもの、貴重なものに限られていて、地味系のものになかなか広がらないというのは、多様性はマニアのものという意識であるからでしょうか。

ちなみに、展示の方は2時間弱では終わらないぐらいでした。お客さんが私の後ろからどんどん来ていたのに、閉館時刻が恨めしかったです。
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